HSPと境界性パーソナリティー障害は似ている?情緒不安定できつい?

2019-06-11更新
2018-11-22投稿

今回はHSPに関するデリケートなテーマを扱ってみようと思います。

追いつめられたHSPは境界性パーソナリティー障害に似ている

最近、鈍感な世界に生きる 敏感な人たちを再読しています。

この本のp49の記事を初めて読んだとき、私は生きづらさの謎がまた1つ解けた気がしました。どういった内容かをかいつまんで説明すると、

「過度に刺激を受け、引き返すことができず衝動的になったときのHSPは、境界性人格障害の人に似ている」

とのことです。これはとても分かる気がします。

私は追いつめられた状態のとき、いつもの平和主義から一変し衝動的になることがあり、自分が境界性人格障害(最近は境界性パーソナリティー障害と呼ぶことが多いようです)ではないかと悩んだことがありました。

医師やカウンセラーにも相談したことがあるのですが、答えは「違うと思う」とのこと。そもそも私は自分が思うほど衝動的ではないらしいです(私にとっては落差があるので大ごとのように感じるのですが!)。

当時はHSPという言葉すら知らなかったので、「じゃあ、この苦しみは何なのだろう。普通の人とは何かが違うのに。」という疑問を長いあいだ抱えていました。

HSPと境界性パーソナリティー障害の衝動

衝動の後に残る感情をチェック

鈍感な世界に生きる 敏感な人たちのp49では更に踏み込み、「衝動的になっているとき、そしてそのあと、どのような感情であるか」といった点に着目しています。

境界性パーソナリティー障害の人はこういったとき怒りを覚えやすい

HSPの人は罪悪感や羞恥心を抱くことが多い(誰かを傷つけたとき後悔し、自責の念を強く感じる)

私は元来、何か失敗をした際、羞恥心や罪悪感、自責を人一倍感じるタイプでした。感情的になって失敗した場合は尚更です。ですので、妙に納得です。

なお上記の内容は、HSPだと良くて、境界性パーソナリティー障害は良くないということではありません。

そもそも、HSPは「気質」であり病気ではなく境界性パーソナリティー障害は「障害」です。

境界性パーソナリティー障害は、日常生活に支障が出たり、本人や周囲が困っていたりしたら治療が必要です。

境界性パーソナリティー障害の不思議な魅力

余談ですが、しばしば言われていて興味深いのが、「境界性パーソナリティー障害の女性は、不思議な魅力を持っていることが多い」ということです。

私もその障害を持っている女性を見て、そう感じました。(クライアントさんで、心の病を持っている人は少なくありません。)

例えばですが、境界性パーソナリティー障害の女性たちは、次のような魅力的な特徴がよく見られるようです。

・あっという間に人と緊密な関係を築くことができる

・性的魅力がある

・何だか危なげなところがあって守ってあげたくなる

・気分がコロコロと変わるけど、いいときはすごくいい子

・女性らしい華やかなオーラも持っている

・センスがあり、オシャレな子も多い

などなど。

パートナーはジェットコースターに乗っているように上下に振り回されてしまいます。

それでも彼女たちは恋人や性的なパートナーを切らさないことも多く、モテるように思います。

ただ、そこまで多くの人に接したわけではないので、私の思い込みも多少あるでしょう。

彼女たちは、治療しながら、苦しみを症状として出すのではなく、より高度な発散方法に変えて長所を活かしてゆければ、きっともっと楽で素敵に生きられるのだろうなと思うのでした。

ほとんど神田橋條治先生の発想の受け売りですが・・・。

対人関係で橋を焼く。アスペルガー症候群に似ている?

私は境界性パーソナリティー障害ではないことは分かりました。

でも、あの追いつめられたときの、強い不快感と「橋を焼く(burn the bridge)」行為は発達障害にも似ている?と思ったことがあります。

「橋を焼く(burn the bridge)」とは、アメリカで使われている言葉で、退路を断つ、背水の陣、後には引き返せないといったニュアンスを持ちます。

burn one’s bridgesで、「~と縁を切る」というような意味になります。

「橋を焼く」という言葉は、アスペルガーの女性について書かれた本アスパーガール: アスペルガーの女性に力をにも出てきます。

私が対人関係で橋を焼いた経験をいくつか挙げてみます。

■対人関係で橋を焼いた例

毎日、複数回連絡してくる友人に疲れて、もう限界だと感じ縁を切った(周囲から見たら、大人しかった友人が急に怒り出すみたいな感じかもしれません。)

激務の職場に、ある日突然「もう無理だ」と行けなくなってしまった(友人からの紹介だったのに、悪い辞め方をしてしまいました。)

繊細さを隠して恋人と付き合い、問題を正直に伝えきれず、急に「別れたい」と言ってしまった(仕事の後に会うのはしんどいなど中々素直に言えませんでした。多くの人が普通にやっていることだからです。)

SNSは楽しさもあるのだが、長く続かない(一言一句を考えすぎたり、対人関係で考えすぎたりと、やたら細かいのです。)

こういった経験もあり、「私はアスペルガー症候群、もしくはその他の発達障害なのかな?」と疑った時期もありました。しかし、

・共感性が高すぎて困っている
・情緒豊かなコミュニケーション
・女性性が強い
・恋バナやガールズトークは楽しい

といったところなどが、何だか決定的に違うようでした。

しかし、発達障害の人や境界性パーソナリティー障害の人の抱える苦しみと重なっている部分もありますし、HSPかつ何らかの障害を持っている人もいます。

羞恥心、傷付きからの怒りは小さなパニック

ここで1つ、HSP的な怒りの例と、それを理解してもらえた体験をご紹介します。

私がツインソウルと暮らし始めて間もない頃のことです。彼とのやりとりで誤解が生じ、私はある晩、彼のために作った夕食を捨ててしまうという暴挙に出てしまいました。

というのも帰宅した彼が、夕食を見て「美味しいと思えない」というようなことを言ったのです。(実際は、元々そのメニューが好きじゃなかっただけと後に分かりました。)

仕事で疲れて帰宅するのですから、丁寧な言葉を選べない日もありますよね。私自身にも普通にあることです。

しかし、20代の頃の私は、言われたショックや恥ずかしさ、悔しさみたいなもので頭の中がオーバーヒートしてしまい、怒りに任せてそのおかずを捨ててしまいました。

彼は私を心配していましたし、私はというと、彼に対しての態度や、食べ物たちを捨ててしまったことによる自業自得の悲しみや自責の念に苦しみました。

月日が経ち、「私は怒ると怖いでしょ」と、苦い思い出としてその話を持ち出したことが何回かあったのですが、彼はその度に優しい言葉を返してくれました。

「怒っているというか、パニックになってるように見える。漫画で、言葉にならない記号の並び『%〇★#△?■×!』みたいな・・・。ああいう感じ。」

私はこれを聞いて、パズルのピースがしっかりはまるような感覚を覚えました。そうなのです、彼の言う通り、あの状態はパニックに近いのです。頭の中がパンパンになり、すごく苦しくなるのです。

特に「恥ずかしさ(羞恥心)」「傷付く」という感情からは身を守りたくなり、頭の中が必死になります。

私はそれを「ただの怒りや衝動性、鬱の症状か何かでは?」と考え、恥じていましたが、彼の言葉により安堵の気持ちに包まれました。

彼は私のことを、子猫やうさぎといった小動物のようだと言っていました。私は何だか自分が小さく可愛い生き物になったみたいで嬉しくなりました。

自分は弱くてもいい、そのままで受け入れられているという安心感や幸せを感じたのです。その辺りから、私は彼に怒ることがほとんどなくなりました。

彼の小さな失敗(ちょっと失礼な言い回しになったなど)気にならなくなったのです。そんなのは取るに足りないことだし、私も間違えは沢山すると思えるようになったのでした。

HSPは、いつからでも深く癒し癒されることができる

HSPは、周囲に合わせすぎたり、合わせることすら上手くいかなかった結果、アイデンティティの不確かさ(自分はこういう人だという、健全な自己が確立していない状態)を感じていることもあるでしょう。

しかし大人になってからでも、心が救われ、自己を確立するきっかけは、さまざまなところに隠れています。

内的世界の豊かなHSPは、少しのきっかけさえあれば、自ら人生を変えるような気付きを得たり、自己の深い部分まで癒したりできる可能性がとても高いです。

私の場合ですが、29歳のときには、かなり焦っていました。仕事も恋愛も両方上手くいってなかったからです。しかし実際は、29歳のときより今の方が幸せです。

引き寄せの醍醐味を知ったのも、HSPである喜びをかみしめたのも、30代に入ってからでした。

(ちなみに、私が結婚したきっかけとなる本運命の人はいくつになっても現れるー恋愛ドラマセラピーで35歳からの理想の結婚を手に入れるーを書いた中野左知子先生は40歳で妊娠・出産されています。

私の大好きな美輪明宏さんは、御年83歳。瀬戸内寂聴さんは96歳。同じ時代に生きることができて幸せですし、自らが癒し手となると、このように年齢を重ねても引っ張りだこです。)

HSPは年齢に関係なく、いつからでもいつでも、深く癒されることが可能であると思います。また、生まれ持った気質を活かし、自らのペースで癒し手になることも可能だと私は思っています。